アロマテラピーの歴史
植物の香りの成分は数千年も前から、
医療、美容、宗教儀式などに利用されていました。
古代エジプト文明の時代には、ミイラを作る際にお香や防腐剤として、使われたと
伝えられています。
また、絶世の美女女王クレオパトラは、薔薇の香水のお風呂を好んだとか。
「新約聖書」によると、イエス・キリストが誕生した際
東方の3人の賢者は、それぞれ3つの贈り物
「黄金 乳香(フランキンセンス) 投薬(ミルラ)」
を捧げたと伝えられています。乳香と投薬は、「神の薬」を意味するとされ、
キリストに捧げる品として、これらが黄金と並ぶ貴重品と考えられていたことを物語っています。
14世紀のヨーロッパでは、若くして夫を亡くしたハンガリーの女王エリザベート1世のエピソードが有名です。
70歳を過ぎて体調を崩した王妃に、ローズマリーから作った痛み止めを献上したところ、
痛みが消えたうえにみるみる王妃は若返っていったといわれています。
そしてついには、隣国のポーランドの王子に求婚されたというのです。
この薬「ハンガリーウォーター」は、別名「若返りの水」と呼ばれレシピは現代にも伝えられています。
このようなエピソードから数千年前からアロマは、美容や健康に効果があると利用されてきたことがわかります。
aroma=香り、芳香 therapy=治療、癒しの造語「アロマテラピー」
「アロマテラピー」という言葉を作ったのは、フランス人の化学者
ルネ=モーリス・ガットフォーゼ(1881~1950)
です。20世紀の初頭、実験中の事故で火傷を負った彼は、とっさに目の前にあった
ラベンダーの精油を患部にかけました。すると、痛みが和らぎ、回復も早く、傷跡もほとんど残らなかったといわれています。
その経験から彼は、精油の力に注目して研究し、著書「AROMATHERAPIE」を出版。
この著書がアロマテラピーという言葉の発祥となっています。
現代医学では、、
代替医療として用いられています。
現代医学では、病気と診断されなくても、体調不良に悩む人が近年急増しています。
そんな悩みの解消を目的に医療の現場では、代替医療としてのアロマテラピーが注目されています。
なぜなら、古代から植物療法、伝統療法として利用されてきたアロマテラピーは、不眠や肩こり、自律神経の乱れ等ストレスを
原因とする不調にもアプローチできるからです。
今後、精油の芳香成分に関する研究が進んでいくと、さらに多様な分野で活用されていくことでしょう。
精神科でアロマテラピーを導入したり、
産婦人科でリフレクソロジーを取り入れる病院も増えてきています。